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昭和歌謡サスペンス劇場 『金田一耕助は見た!華麗なる女性シンガーたちに忍び寄る憂鬱の翳』

2021/07/13 00:00 趣味 くらし

 色々な音楽を聴きますが、何かジャンルなりテーマなりでまとめられないアーティストや楽曲は記憶からこぼれ落ちそうになるので、いつも不安になります。

 今回はそういう女性シンガー三名の曲をご紹介します。

 今となっては隠れた才能というべき人たちですが、三人三様に超個性的です。また、途中でもう1人最も重要な人物を思い出したため、プラス1人の4名、計8曲となります。ちょっと多すぎですが、ここ以外でまとめられない…


 1人目はトップ画像をご覧の通り、昭和TVドラマの金字塔の一つ、「古谷一行の金田一耕助シリーズⅠ・Ⅱ」で印象的な2つの主題歌を歌った茶木みやこさんです。当時はまったく知りませんでしたが、それなりに名のあるフォークシンガーでした。

 両曲とも茶木みやこさんが作曲されていますが、最初記憶に強烈に焼きついたのは2曲目「あざみの如く棘あれば」でした。作詞は阿久悠。さすが大御所らしいインパクト絶大なタイトルです。そしてそのタイトルに負けないくらい歌メロが素晴らしい。

 これほど良い曲を書いているのに、2つの主題歌以外に全く作品提供の情報が見当たらないのは本当に不思議です。結婚などで10年活動休止されたようですが、それ以外はしっかり歌手の仕事は続けられているので、案外本人がオファーを断っていたのかも知れません。

https://www.youtube.com/watch?v=VAj11WKT16I
https://www.youtube.com/watch?v=OU4X8Ec3FGQ&t=2s

■横溝正史シリーズI (1977年) 「犬神家の一族」「本陣殺人事件」「三つ首塔」「悪魔が来りて笛を吹く」「獄門島」「悪魔の手毬唄」

【主題歌】 茶木みやこ「まぼろしの人」 作詞:寺山寿和、作曲:茶木みやこ

■横溝正史シリーズII(1978年)「八つ墓村」「真珠郎」「仮面舞踏会」「不死蝶」「夜歩く」「女王蜂」「黒猫亭事件」「仮面劇場」「迷路荘の惨劇」

【主題歌】 茶木みやこ「あざみの如く棘あれば」 作詞:阿久悠、作曲:茶木みやこ


 横溝正史を本格的に読み始めたのは40代になってからですが、この曲を小学生で好きだった自分の感性にも驚きです。(横溝正史の映画版の話はスルーで)

 しかし、茶木みやこさんの楽曲に通じるアーティストがもう1人、高校時代に現れました。当時は類似性に全く気づきませんでしたが、シンガーソングライターの明日香さん(本名 黒坂美奈子)です。

 1stアルバムとシングル両方残っていますが、好きな曲は「花ぬすびと」「葉書」の2曲だけです。なんと5年前、49歳という若さで亡くなっていました。ご冥福を祈ります。

https://www.youtube.com/watch?v=K_A1cdutm5s
https://www.youtube.com/watch?v=TOAJEx6UBYo

 世界歌謡祭グランプリ受賞曲「花ぬすびと」の方が有名ですが、楽曲としては「葉書」の方が好みです。すずき ゆみ子という作詞家の感性にインスパイアされている印象の強い2曲ですが、この作詞をされた方は他で活躍されている情報が全くありません。

 ここまで読んだ(聴いた)方は、中島みゆき、山崎ハコなどメジャーな人を連想するかも知れませんが、一度でも聴いて私のツボにひっかからなかった人は全部好みではないのです。音楽性の違いをきちんと解説できる専門的な知識がなくてすいません。


 ここで閑話休題と申しましょうか、今回紹介する三人とは別の歌い手を1人。

 それは女優の梶芽衣子さんです。子供の頃は恐そうな女の人くらいにしか思っていませんでしたが、今若い頃の姿を拝見すると、めちゃくちゃ良い女でした。

 彼女の歌を聴いたのは何を隠そう、B級映画オタクで有名なクエンティン・タランティーノ監督の映画『キル・ビル(2003)』で採用された「怨み節」「修羅の花」が最初。

 20代にカラオケを歌い始めてからムード歌謡や演歌にも好みの曲があったので、この2つの映画主題歌がすっかり気に入りました。それぞれ彼女の代表作である「女囚さそりシリーズ」と「修羅雪姫」2作品の主題歌ですが、とくに「修羅の花」が最高です。『キル・ビル』のサントラでヘビロテして聴きました。

 「修羅雪姫」2作セット売りのDVDも持ってます。

https://www.youtube.com/watch?v=yT9zJ2V9lfw
https://www.youtube.com/watch?v=OoCxq6A0llM


 いよいよ最後のアーティストは、去年YouTubeで偶然見つけたシンガーソングライターの佐井好子さん(さい・よしこ)です。1953年生まれですから、中島みゆきや松任谷由実と1歳しか違いません。

 この方は1979年に音楽活動を停止し、2001年に活動再開していますが、今まで名前も曲も全く聴いたことがありませんでした。しかし昔の曲が前衛的ですごい。ネットの噂によると、プログレ好きな人に好まれるアーティストなのだとか…???

 具体的には、大人の童話のような歌詞で、曲調は今回集めたアーティストたちの楽曲に通じるものがあります。非常にキャッチーで、TVドラマや映画の主題歌になりうる作風ですが、メジャー路線との違いは、共感を得にくいことなのかも知れません。

 ようするに一部に熱狂的なファンを作るカルトな作品性といいますか。これ以上私のような素人が言葉を尽くしても上手く伝えられないので、とにかくお聴きください。

 昔の数枚のアルバムから収録曲を集めてある再生リストです。

https://www.youtube.com/playlist?list=PL_FRegDvStJXvyfM60kxykkjIlZsYFrnr


 以上、昭和歌謡サスペンス劇場 『金田一耕助は見た!華麗なる女性シンガーたちに忍び寄る憂鬱の翳』でした。

 そうして記憶からこぼれ落ちそうなアーティストと楽曲をまとめ終わった私は安心して、またゆっくり洋楽リスニングに戻ることができるというわけです。

http://nlab.itmedia.co.jp/nl/articles/1806/27/news130.html

 じつは今回の話を書き始めるきっかけはこの商品の紹介記事でしたが、話題を膨らませようとした結果、一番どうでもいいネタになってしまいました。でもこれを見て欲しがる人もいるかも知れないと思ったので載せておきます。


https://www.village-v.co.jp/shop/list/

 ヴィレッジヴァンガードは意外と度田舎にも出店しているので、検索して近所にあれば直接遊びに行ってみるのも楽しいですよ。

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